【別府】湯煙ただよう温泉情緒いっぱいの「鉄輪」温泉めぐり~体験記

鉄輪温泉エリアは、別府の中でも北寄り、別府観光港から九州横断道路を山の方に上って行く途中右側にあります。町中のいたるところに湯煙が上がっていて、古くからの湯治場の雰囲気を残したエリアになります。

鉄輪温泉の中央を通っているのが「いでゆ坂」で、この周辺に観光スポットが点在しています。「いでゆ坂」を下って行くと、古い温泉街の面影が感じられます。

まずはじめに「地獄蒸し工房」の隣にある、「いでゆ坂ポケットパーク」に行ってみましょう。ここには、無料の足湯と足蒸しがあります。

足湯は、周囲を囲むような形で設置されていて、多くの人で賑わっています。

足湯のとなりに、なかなか珍しい足蒸しというのがあります。蓋を開けて、穴の中に足を入れ、最後に木枠をかぶせます。足蒸しという名のとおり、足全体が蒸されて、とてもいい気持ちです。

但し、肌の弱い人は、うっかりしてるとこのようになってしまうので、気を付けてください。

次に坂を少し下ったところにある、「むし湯ポケットパーク」へ行ってみましょう。

鉄輪温泉は、鎌倉時代に一遍上人が開いたとされる湯治場で、この上人像にお湯をかけて感謝の気持ちを表せるよう、「湯かけ上人像」が設置されています。

隣にある、鉄輪名物の「むし湯」に入ってみます。入浴料は510円で、それ以外にレンタル浴衣料210円が必要になります。浴衣がわりのTシャツ、短パンを持参するといいでしょう。もちろんタオルも。

むし湯は8畳ほどの石室の中の温泉で熱せられた床の上に、石菖(せきしょう)という薬草が敷き詰められています。その上に横たわって寝るのですが、むし湯というだけあって、そのむし暑さが半端ではありません。

たしか当時は、係りのおばちゃんが、入ってから8分たつと声をかけてくれ、さらに2分後にもう一度声をかけてくれるシステムだったと思いますが、私の場合、最初の8分まで持たなかったような気がします。香草の香りを楽しむ余裕もなかったくらい、とにかく暑く、出た時には汗びっしょりでした。

入口横のゴザの上で石菖を落としてから、通常の浴槽のある洗い場に移動します。ここでたっぷりかいた汗を洗い落とし、ゆっくり温泉に浸かると、悪いものを全部出し切った爽快感で、とてもいい気分になります。

ちなみに「むし湯」の外にも、無料の足蒸しがあります。先ほどの「湯かけ上人像」の横には、野口雨情が「豊後鉄輪、むし湯の帰り、肌に石菖の香が残る・・・」と、むし湯のすばらしさを詠った石碑があります。

「むし湯」でお腹が空いたら、「地獄蒸し工房」に行ってみましょう。ここでは、自分でいろいろな食材を、温泉の蒸気で蒸して、調理を行うことができます。敷地内には飲泉場もあります。

30分500円で釜を借りることができ、食材を持ち込んでもいいし、その場で買うこともできます。温泉の熱を利用してホクホクに蒸し上がった地獄蒸し料理は、別府・鉄輪ならではのグルメです。

鉄輪エリアにはこのほかにも、「渋の湯」や「上人湯」などの小さな立ち寄り湯が、いくつも点在しています。これらをはしごするのも、楽しみのひとつかも知れません。

夜になると、ライトアップされた中に湯煙が白く浮かび上がって、とてもいい感じの雰囲気になります。

鉄輪温泉は、さほど広くないエリアに、小さいながらも魅力的なスポットが多く点在しているので、時間をかけていろいろ楽しむことができます。また少し足を延ばせば、「地獄めぐり」もできるので、別府らしさを堪能するには、一番いいところだと思います。

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